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大原昭彦さん

七椙神社の千年杉プロジェクト代表
「病まない」「落ちない」で、生きること千年。この杉のパワーを、ぜひ肌で感じていただきたいです。

まつかわ中心部の商店街からほど近く。見事な杉の古木がそびえ立つ、気持ちの良い神社があります。樹齢千年を越すといわれる、七椙神社の杉の木。病気にも「病まず」、雷も「落ちず」に今なお生き続けるこの木の存在を多くの人に伝えようと、地域の有志で立ち上げたのが「七椙神社の千年杉プロジェクト」です。メディアにも取り上げられ、地域の氏子のみなさん手作りのお守りは、今やインターネットで全国から注文が入るほどだとか。代表の大原さんに、話を聞きました。

 

インタビュー動画(2分43秒)

地域の人々の手で、風通しよく心地よい場に

 

――思わず深呼吸したくなる、気持ちのいい神社ですね。

 

大原昭彦さん(以下、大原さん) そうでしょう。ここは一年中ほぼ毎日、地域の氏子さんたちが掃除をしているんです。だからゴミなんか落ちていない。みんなを守り、みんなに守られた神社なんですよ。

 

──そしてこの杉。改めて見ると本当に立派です。しかし、「七椙神社の千本杉プロジェクト」は立ち上がるまでは、今ほどの注目はされていなかったとか?

 

大原 そうです。私たち地元の者にとっても、当たり前のような存在になっていて。私もこの地域で生まれて、子どもの頃は野球をしたり、遊び場にしていたぐらいで、とくに意識はしていなかったんです。けれどあるとき、神社の歴史を知る方にこの杉のことを聞いていたら、「おいおいこの杉はすごいぞ、PRしない手はないぞ」ということになって。それで立ち上がったのが「千本杉プロジェクト」なんです。

なにせ、この辺でもこれまで三六災害※をはじめ、いろいろな天災もありましたけれど、七本すべての杉が病気にもならず、雷も落ちずに千年元気でいるわけですから。「病まない、落ちない杉のパワーを伝えよう」と、みんなでPR活動をしたんですよ。今から10年ほど前のことです。

※三六災害・・・昭和三十六年に伊那谷で発生した集中豪雨による大災害のこと

 

──それでメディアにも取り上げられて。

 

大原 はい。新聞やテレビに取材をしていただいてから、あっという間に全国から問い合わせが来るようになりました。今では観光バスが来たり、お札を授かりに来る方以外にも、ふと旅の方が訪れてくださったり、近隣の地域の人もいらしているようです。うれしいことですね。

手作りのお守りに、千年杉のカクテルも!

 

──お守りも地域の方が手作りされているのですよね。

 

大原 そうです。この杉を剪定したときに出る枝を使ってね。それがまた好評です。受験シーズンなどには全国から分けてほしいと連絡が入るんですよ。地元では、祭礼時以外には、私の商店でお預かりをして代理で販売をさせてもらっています。

──一番、神社が賑やかになるのはいつなのでしょう。

 

大原 やっぱり、年末年始と、春祭りのときでしょうか。初詣などは、私たちのプロジェクトがはじまるまではさほどでもなかったのに、今では大にぎわい。遠方からもたくさん参拝にいらしているようです。あとは4月に開催される春祭り。このときは地域の子どもたちのよる「おかめ踊り」や「花踊り」も出て、とても華やかで楽しいですよ。また、4月中旬から5月ごろは境内にある藤棚の藤の花が見ごろになって、これもまたみごとです。売店みたいなものはありませんが、それがまた風情があっていいでしょう。いついらしていただいても、この風通しのよい、気持ちのよい空気を感じていただけると思いますよ。

 

七椙神社の春祭り「花踊り」のようす

 

──なんとまつかわでは、この千年杉にちなんだカクテルもあるとお聞きしました。

 

大原 はい。「ペニーレーン」という店で、オリジナルのカクテルを作ってもらいました。日本酒ベースのカクテルですので、ぜひ試してみてください。

 

多くの人に、この場所の魅力を伝えられたら

 

──大原さんにとってまつかわの魅力はどんなところにありますか?

 

大原 そうだねえ……。あんまり肩肘張らずに、気楽に住めるところが魅力かなあ。でももちろん、他の地方の町と同じように人口減少とか高齢化とか課題はありますから、やっぱりここに暮らしている以上は地域の役に立ちたい、という思いはあります。このプロジェクトもまさに、そんな思いから生まれたもの。5人で立ち上げて、10年同じメンバーでがんばっているんです。

 

こうした文化とともに守りたいと思うのは、やっぱり、自然の豊かさ。開発で壊しちゃったら良さがなくなっちゃうんじゃないですか? これからますます、自然豊かな地方というのが求められる時代になると思うんです。

 

──なるほど、まさに七椙神社は人と自然が調和した心地よさの象徴のような場所ですね。

 

大原 そうでしょう。自分たちもPR活動を通じて、改めてここの良さに気付かされた思いです。次の世代にも伝えていきたい、そのためにもぜひ、全国からみなさんに足をお運びいただきたいですね。

おおはら・あきひこ

まつかわ生まれ。地域の区会長になったことをきっかけに、2010年「七椙神社の千年杉プロジェクト」を立ち上げ、代表に。今も広報宣伝活動を行いながら、自身が営む商店「大原屋」にてお守りの販売代行を行っている。

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