自然と後を継ぎたくなる、松川町の農業の魅力
──それぞれの農園の特徴について教えていただけますか?
北沢 フルーツガーデン北沢では、数時間畑に入って、果物を採って終わりではなくて、体験に特化した観光果樹園を目指しています。実はうちの農園では、あえて木と木の間隔を広くしているんです。そうすれば、ここで昼寝をしたり、BBQをしたり、果物のない時期でもりんごの花の下でピクニックをしたりできるんです。
こうして農園のファンになってもらうための仕組みを作っています。その一環で今年からはシードルの醸造所もでき、今年からいよいよ発売開始です。休日に何をするか迷ったら、あのフルーツガーデン行こうよ!と1日遊べるような場所にしていきたいです。
大島 うちは作業受託もしているので相手が地元の農家さんなんです。なので、地元の農家さんのファン作りや、地域の人から信頼をいただけるようにと思っています。うちでは奥さんも大型機械の免許を取得して、ふたりで畑仕事をしているので、女性ならではの視点や活動も特徴かなと思います。
平成28年には、新嘗祭でお米を献上させていただいたことがあるんです。土作りにもこだわっているのですが、それだけではなく、地域の方から信頼をいただいていたからこそ実現できたことだと思っています。
米山 うちは観光農家としてやっていますが、まず一番大事にしているのが「質」です。美味しいものをつくるのは当然のことですが、ここでしか食べられない「美味しいもの」をという思いでやっています。
中でもりんごの枝をどのように切って育てていくのか、という「剪定」にはこだわっています。今もなお、師匠の元で剪定について学び中です。昨年は賞をいただけたので、だんだんと結果に繋がるようになり自信もついてきました。